
「あと5分」が20分になる時間感覚
時計を確認しているのに、時間がどれほど進んだかを体感としてつかみにくいことがあります。「あと5分だけ」と始めた行動が、気づけば20分続いているのもその一例です。出発時刻だけを見るのではなく、服を着る時刻、玄関に立つ時刻、家を出る時刻を分けて決めると、頭の中の予定と現実のずれを小さくできます。
前回更新 2026/07/24 更新者 美咲
はじめに
「あと5分だけ」と思っていたのに、気づけば出発時刻を過ぎている。そんな経験は、怠けているからでも、約束を軽く考えているからでもありません。時間の流れや作業の切り替え方、準備に必要な小さな工程の感じ方に、独特の傾向が関係していることがあります。ここでは、ADHD傾向の人が遅刻しやすくなる理由を5つに分けて、責めるのではなく対策につながる形で見ていきます。

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時計を確認しているのに、時間がどれほど進んだかを体感としてつかみにくいことがあります。「あと5分だけ」と始めた行動が、気づけば20分続いているのもその一例です。出発時刻だけを見るのではなく、服を着る時刻、玄関に立つ時刻、家を出る時刻を分けて決めると、頭の中の予定と現実のずれを小さくできます。

作業の途中で出発時刻が来ても、頭の中では「ここまで終わらせてから」が優先されます。中断すると忘れそう、区切りが悪い、もう少しで終わるという感覚が、身支度を後ろ倒しにします。終了時刻を頼りにするより、アラームが鳴ったら保存する、道具を箱に戻すなど、切り上げる合図を先に決めておくと動きやすくなります。

予定表では間に合うはずなのに、服を選ぶ、鍵を探す、トイレに寄る、靴を履くといった小さな工程が計算から抜け落ちることがあります。移動時間だけで逆算すると、準備に必要な数分が一気に遅れへ変わります。出発前の行動を一度すべて書き出し、玄関に必要な物をまとめておくと、見積もりが現実に近づきます。

早めに家を出れば安心できると分かっていても、待ち時間がもったいなく感じられ、出発直前まで動画や返信、家事を足してしまうことがあります。早く着いた後の過ごし方が決まっていないと、空白を埋める行動が止まりにくくなります。到着後に読む本や飲み物など、小さな楽しみを用意すると、早く着くことが損ではなくなります。

目的地には行きたいのに、家を出てからの移動が退屈で、出発のスイッチが入りにくいことがあります。楽しい予定なら準備が早いのに、通勤やいつもの約束では最後まで先延ばしにしてしまうのです。好きな音声や飲み物を出発後だけのごほうびにすると、移動時間にも楽しみが生まれ、家を出る理由を先に用意できます。
“遅刻を減らす第一歩は、自分を責めることではなく、自分の時間感覚に合う仕組みをつくること。”
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